4. 活動1ヵ月　スロースタート

任地ラステレナスでは停電は日常なので、もう最近は停電しても動揺することなく過ごせていますが、今日は初めてシャワー浴びているときに停電になりました。

やはりお風呂場にも懐中電灯か携帯は持っていこうと強く決断。

それにしてもドミニカ人はとても目が良いです。耳も。

私の家は1日中ひっきりなしに色々な人が来るのですが、まだ遠い遠い場所に人がいても、　”おーい、〇〇”　みたいな感じで名前を呼びます。

真っ暗な夜でもです。何故その位置から誰が歩いているかわかるんだ、といった感じです。

更に突然ママがしゃべり始めた、と思ったら隣人や裏通りを歩いている人と壁越しに話していたりします。

家の中にいてもです。何故その位置から話しかけられていることがわかるんだ、といった感じです。

面白い、ドミニカ人。学ぶことが多そうです。

 

さて任地で活動がスタートして1ヵ月が立ちました。

なかなか苦しいスタートですが、まとめてみました。

 

まず私の配属先ですが、サマナ県全土の観光振興を行っているNGOです。

ただし、実際に働いているところは、そこが連携している別のNGOで、ラステレナス市の観光事業を改善しようと、お店やレストランに対し、税金や広報、英語の講座を開催している団体です。

私はマーケティングとして、各店舗をまわりプロモーション活動の提案や、広報支援を行う要請で派遣されました。

 

職場には2人の同僚がいます。計画を一緒にたてるカウンターパートと呼ばれる女性と、18歳の若い男性です。

ただしカウンターパートは別に仕事があって、9時～10時しかオフィスに来ないので、基本は18歳の彼しかいません。

オフィスはこんな感じ。

 

活動1週目：

色々な講座を開催しようと計画しているものの、広報できていないということで、

それぞれのチラシを作って、とのこと。とりあえず言われた通り早速作り始めました。

しかし海外でのチラシ作りは結構難しい…。やはり日本人とドミニカ人では色使いやデザインへの感性が異なります。

更に講座の日にちや金額が毎日変わる変わる笑

Moyu、昨日作ったチラシの日付をこの日に変えてくれる？あ、やっぱりまだ保留で。

とそういった感じです。笑　未定のままチラシ配ります。笑　面白いドミニカ人。

とりあえず最初の週は、言われた通り進めました。

 

活動2週目：

暇でした。チラシ作りは相変わらず日にちや金額を変える必要はあったけれど基本はできているのですぐ終わる。

やばい、このままずっとチラシ作りしかなかったら暇だ…

しかもチラシ作りの技術を伝授しているわけでもないしやばい…

同僚は仕事をしつつも音楽聞いたり映画見てて時々めっちゃ笑ってる…あ、ドラゴンボールみてるじゃん笑

こんな感じでもんもんと日々を送り、このままじゃまずい、と思った私は金曜日にカウンターパートに告げる。

ここの団体が関係を持つお店やレストランを回りたい！！行ってもいい？

そしたらカウンターパートからは、”なぜ？”　の一言。

そうか、要請にお店周りがあったから勝手にそれが求められていると思っていたけど、

ここの人たちも突然来たスペイン語もうまく理解できない日本人に困っているんだな、と思いました。

そこで、カウンターパートと相談して、まだうまくスペイン語で説明できないから、できること、やりたいことを、12月まで、1年後、2年後と書いてきて、と言われました。

1日かけてその提案を作り、主に下記4つを提案しました。

 

　　1.　広報支援：チラシ作り。ホームページやFacebook、Twitter、Instagramの改善・管理。

　　2.　現状調査：お店やレストラン、ホテルを回り、現状の調査。それを基に新たなプロモーションの提案実施。

　　3.　観光客への調査：どのように情報を得ているか、行動パターンの分析。

　　4.　サマナ県の他の地域に出向き、参考にする。

こんな感じです。サマナの配属先の上司にも許可がとれ、これで進めていくことに。

 

活動3週目：

この週は1つ講座が開催されたので、その準備と実施。

テーマは店舗運営にかかる税金について。協力団体と開催し30人ほどお店から参加者が。

しかし講座内容はさっぱりわからなかった…。スペイン語がんばらなくては。

 

前の週にたてた計画。

カウンターパートから、お店周りは9月に店が集まる会議があるから、そこで自己紹介をしてからにして、と言われました。

そこで、1.のSNSなどのネット媒体の改善から始めることに。

サマナの配属先とラステレナスの職場NGOの両方のページを管理することになった私。

JICAボランティアとして私が管理などを自らやってしまうのは良くないかもとも思いましたが、まずは基盤を作って、投稿の仕方や集客パターンを分析し、それを基に提案や説明するほうが、わかりやすくていいだろう、と自分を納得させ、とりあえずページ改善に取り掛かります。

しかしここからが大変だった。

 

なんと持っているページのIDパスワードを誰もしらない…。

チラシに載っているHPのURLにアクセスしても、ページが作られていない…。

ドメインは取得されている。そのドメインを使うにはパスワードいる…。

しかしそれをうまくスペイン語で説明できない私。もどかしい！

配属先含め4-5人に聞いて、なんとかいくつかのIDパスワードをゲットしました。

説明して返事を待つだけなので、基本はオフィスで暇。

時々くる訪問客や18歳の同僚、隣に住む管理人の男性と話したり、ネットで日本人と中国人の違いの映像を見ながら説明したりして過ごします。

なにやっているんだろう私…と思うこともしばしば。

 

活動4週目：

今週は会議があるはずだから、そのあとから店回りできるー！と喜んでいましたが、ハリケーンIrmaがきて首都へ避難。その後、今になっても会議の予定は未定です…。

 

活動5週目：

今週です。とりあえずページが既にちゃんと作成されているサマナの配属先のHPから始めようとカウンターパートと話しました。

一緒にホームページを見ていたら、カウンターパートが…

どうしてこのページの写真こんなに古いの？

5つの市の情報が交錯してて全然わからないじゃない！

交通情報に全く情報がない！！どうして‼

観光客が求めることに答えてない！

と私が思っていたことと同じ点を指摘しはじめました。

そうなの、そうなの！！！わかってくれる？

あのとき、カウンターパートと言葉に言い表せない共感が生まれたような気がします。

 

ただ実は私、ホームページ作成に取りくむのは初めて。

首都にいたころ、ラステレナスへの交通情報が本当になくて、ホームページを改善したいな、でもできるかなと思っていました。

そこで今書いているブログをWordpressを使って作ってみて練習することに。

日本にいる友達にアドバイスをたくさんしてもらって作りました。

そしたら配属先のホームページもWordpressで作られていたのです！

オフィスでしぇーい！と叫びました。

とりあえず私が改善できそうな点を伝え、サマナの配属先の上司に改善の許可を取ることに。

しかしその返事がこない。

結局オフィスに1日中座って他の観光サイトを参考にネットサーフィンする日々を送っています。

同僚がナルトにはまりだしたので、一緒にみて日本語説明したりね笑

 

こんな感じです。オフィスにただ座っている時間が長くてかなりもどかしい思いをしていました。

思った以上に自分が積極的になれないことや、同期がどんどん活躍する様子をみて焦りもしました。

でも日本にいる家族や友人、ドミニカの同期が話を聞いてくれて、

最近は、少しずつ少しずつ、きっと進んでいく、焦らずやっていこう、

最初は何か残さなきゃとか思わないで、成り行きをみるのもいいんじゃないか、と思い始めました。

いつの間にかJICAボランティアっぽいことをしなきゃ、という気持ちになっていて、

オフィスで座っていることを悪いことと決めつけてしまっていました。

でも同僚や管理人とくだらない話をすること、日本について話すことも大事なことなのではと思えてきました。

 

とはいいつつも、早くお店まわって現状を知りたいなー、という毎日です。笑

そして広報媒体がもろもろ改善したら、広報するために色々なところに視察にいけるかなーという期待も持ちつつ、日々過ごしています。

 

ちなみに1週目に作っていたチラシ。当初の予定は8月末から各講座が始まる予定でしたが、一向に始まる気配がありません。参加希望の人たちはほんとにどうやって情報を得ているんだろうか…そこもネットでも補えたらいいです。